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エアコンクリーニングしたのに酸っぱい臭いがするといった悩みは、季節の変わり目や冷暖房の切り替え時期に急増する傾向があります。
中には「酸っぱい臭いが急に出てきた」「最初だけ臭ってすぐに消える」といった症状を訴える方もおり、必ずしも原因がひとつとは限りません。
クリーニングをした直後でも臭いが取れない場合、内部に汚れや湿気が残っていたり、配管やドレンパンなど見えない部分に問題がある可能性も考えられます。
この記事では、エアコンクリーニングしたのに酸っぱい臭いが取れないと感じたときに確認すべき原因や、速攻で消す方法、そしてクリーニングしても臭いがするケースへの具体的な対処法まで、わかりやすく解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
この記事で分かること
- エアコンクリーニング後に酸っぱい臭いがする主な原因
- 臭いが「急に」と「最初だけ」出るケースの違いと背景
- 酸っぱい臭いが取れない場合の具体的な対処法
- 速攻で臭いを消す応急処置と根本的な解決策
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エアコンクリーニングしたのに酸っぱい臭いがする原因とは

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- エアコン掃除後、酸っぱい匂いがするのはなぜ?
- 酸っぱい臭いが最初だけの場合
- 酸っぱい臭いが急に発生したときの考えられる原因
- 酸っぱい臭いが取れないときの対処法
- 酸っぱい臭いが暖房時にも感じる理由
- エアコンの臭い取りで16度設定のやり方
- エアコン掃除したのに臭い悩みは知恵袋で多い相談内容
- エアコンクリーニング後が薬品臭いときの考えられる要因
エアコン掃除後、酸っぱい匂いがするのはなぜ?
エアコン掃除をしたのに、使用時に酸っぱい匂いがすると驚く人は少なくありません。せっかくクリーニングを行ったのに臭いが改善されないどころか、かえって気になるという声も見られます。
このような現象が起きる原因は、主にエアコン内部に残った汚れやカビ、そして洗浄後の湿気にあります。
エアコン内部には、フィンやドレンパンなど汚れが蓄積しやすい箇所が多く、見えない奥まで汚れが入り込んでいる場合、通常の掃除では落としきれません。
特に家庭用の市販洗剤や自力での掃除では、内部の細かい部分まで徹底的に清掃するのは難しいといえます。
さらに、クリーニングの際に使用した洗剤や薬剤が内部に残っていた場合、それが酸化したり湿気と反応して、独特の酸っぱい匂いを発することがあります。
薬剤がしっかりとすすがれていないと、時間の経過とともに変質し、嫌な臭いに変化するケースも見られます。
また、掃除後にしっかりと乾燥が行われていないと、内部が湿ったままになり、そこから再びカビが発生しやすくなります。湿気と汚れが混ざることで、酸っぱいような刺激臭になることもあります。
このような事態を防ぐためには、プロのエアコンクリーニング業者に依頼する際も、使用する薬剤の種類や仕上げの乾燥工程について確認することが重要です。
そして、自分で掃除する場合には、洗浄後に必ず送風運転をして内部をしっかり乾かすことをおすすめします。
酸っぱい臭いが最初だけの場合

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エアコンを稼働させた直後に酸っぱい臭いがして、しばらくすると気にならなくなるという現象は、使用者の多くが経験する問題のひとつです。
この症状は「最初だけ臭う」という点が特徴であり、エアコン内部の特定の状態が関係していると考えられます。
このような場合、原因の一つとして考えられるのが、内部に残った結露や湿気です。エアコンは冷房運転中に内部で結露が発生し、停止後に湿気がこもる構造になっています。
この湿気が、時間とともにカビや雑菌の温床となり、稼働開始時にその臭いが一気に放出されるという仕組みです。
また、ファンやフィルターに付着している汚れが、しばらく動かさなかったことで酸化し、電源を入れたタイミングで空気中に放出されることもあります。エアコンの使用頻度が少ないと、この現象はより顕著になる傾向があります。
これに加えて、部屋の温度や湿度が高い場合には、内部に溜まった汚れや雑菌が繁殖しやすくなるため、臭いの原因となる物質が生成されやすくなります。
このように、最初だけ臭うという症状は一時的なものが多いのですが、放置していると内部にカビが広がり、やがて常時臭いが発生するようになる恐れもあります。
定期的なフィルター掃除と、使用後の送風運転による内部乾燥を行うことで、臭いの予防につながります。
酸っぱい臭いが急に発生したときの考えられる原因

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今まで気にならなかったのに、ある日突然エアコンから酸っぱい臭いがするようになった、というケースも少なくありません。このような「急な発生」には、いくつかの突発的な要因が関係しています。
まず考えられるのが、梅雨や夏の湿気が多い時期に内部の湿度が急上昇し、カビや雑菌が一気に繁殖したという状況です。
気温や湿度の急激な変化は、エアコン内部の微生物の繁殖条件を急速に整えてしまうため、それまで問題がなかったエアコンでも急に臭いを感じるようになることがあります。
さらに、室内の空気環境に変化があった場合も原因のひとつです。例えば、調理時の油や煙、ペットの毛や皮脂、タバコの煙などがエアコンの吸気口から入り込み、フィルターや内部に付着することで、時間差で臭いの原因となることがあります。
これが湿気と結びつくと、酸っぱい臭いを発することがあるのです。また、クリーニングを行った直後であっても、使用された洗剤や薬剤の残留が化学反応を起こし、数日後に臭いとして感じられるケースもあります。
前述の通り、乾燥が不十分だった場合は、残留薬剤が酸化しやすくなるため注意が必要です。
これらの要因を踏まえると、エアコンからの酸っぱい臭いが急に発生したときには、使用環境の変化や湿度、直近で行った清掃作業の影響をチェックすることが大切です。
必要に応じて専門業者に点検を依頼することで、原因の特定と早期対処が可能になります。
酸っぱい臭いが取れないときの対処法
酸っぱい臭いがエアコンからなかなか取れないときは、単なるフィルター掃除では不十分な可能性があります。特に繰り返し掃除をしても臭いが残る場合、内部構造に臭いの原因が残っているケースが多く見られます。
まず確認すべきは、以下の4つのポイントです。
-
フィルターの汚れの除去は十分か
-
熱交換器(フィン)にカビやホコリが残っていないか
-
ドレンパンやホースが詰まっていないか
-
外部環境から異臭が入り込んでいないか
フィルターだけを清掃しても、エアコン内部にある熱交換器やファン、ドレンパンが汚れていれば、運転時にそこから臭いが発生します。
これらのパーツは、分解しないと洗浄できない箇所も多いため、家庭用の掃除方法では完全な除去が困難です。
また、湿気によって内部にカビが再発しやすくなっている場合、掃除の効果は一時的なものにとどまりやすくなります。
とくに使用後にエアコンの内部を乾燥させる「送風運転」を行っていないと、臭いのもとが残り続けてしまいます。
そのため、臭いが取れないときは以下の対処が効果的です。
-
専門業者に分解洗浄を依頼する
-
使用後に送風運転を10〜20分行う習慣をつける
-
定期的に防カビスプレーやエアコン用抗菌剤を使用する
-
室内の湿度管理を徹底する(湿度50%以下推奨)
臭いが慢性的に続く場合は、自力での対応には限界があります。プロの業者による高圧洗浄などを活用することで、目に見えない部分の汚れや菌を徹底的に除去できる可能性が高まります。
酸っぱい臭いが暖房時にも感じる理由
エアコンを暖房として使っているのに、酸っぱい臭いがするという現象は意外に多くの人が経験しています。
冷房時と異なり、暖房時は水分が出にくいため臭いがしないと思われがちですが、実際には暖房運転中にも独特の酸味を帯びた匂いが発生するケースがあります。
このときに考えられる主な原因は以下の通りです。
-
冷房使用時に蓄積されたカビや菌が残っている
-
エアコン内部のホコリや油汚れが加熱されて臭いを発している
-
フィルターやファンが湿気を含んだまま乾燥されていない
-
送風経路に残った汚れが暖かい風で拡散される
冷房運転時は、内部に結露が発生しやすくなり、それがカビや菌の繁殖を引き起こします。この汚れがそのまま残った状態で暖房に切り替えると、熱によって臭い成分が揮発し、室内に拡散されるのです。
また、キッチンの近くに設置されたエアコンであれば、油煙が内部に吸い込まれて付着している可能性も考えられます。こうした油汚れが加熱されると、酸化して刺激的な臭いを発することがあります。
このような場合の対処方法としては、次のようなアプローチが有効です。
-
冷房シーズン終了後にクリーニングを行っておく
-
暖房使用前に送風運転で内部をしっかり乾燥させる
-
年に1回は分解洗浄を依頼して内部のカビをリセットする
暖房使用時の臭いは、一見原因がわかりにくいため放置しがちですが、実際には冷房期の蓄積が主な原因であることが多いため、季節の切り替えタイミングでのメンテナンスが重要です。
エアコンの臭い取りで16度設定のやり方

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エアコンの臭いを取り除くために「16度設定で運転する」という方法を聞いたことがある人も多いかもしれません。これは一部の専門業者やDIYメンテナンスで推奨される手法の一つで、特定の条件下では一定の効果が期待できます。
このやり方の基本は、「冷房16度の設定でしばらく強運転を行うことで、内部のカビや雑菌の臭いを押し出す」という考え方に基づいています。以下の手順で行うのが一般的です。
エアコン16度運転の手順例
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外気温が高い日(25度以上)を選ぶ
-
窓を開けた状態で冷房を「16度・最大風量」で20〜30分運転
-
その後、送風モードに切り替えて内部を10〜20分乾燥
-
フィルター掃除や消臭スプレーと併用するとなお効果的
この方法で臭いが軽減される理由としては、低温での運転により内部の結露が促進され、付着しているホコリやカビが浮き出てファンを通じて排出されやすくなるからです。
また、内部にこもっていた湿気を飛ばすことで、カビの再発リスクもある程度下げられます。
ただし、注意すべき点もあります。例えば、すでに内部がひどく汚れている場合、この方法では根本的な解決にはなりません。
むしろ臭いが一時的に強くなる可能性すらあります。また、外気温が低い時期にこの運転を行うと、室温が極端に下がるため体調を崩す恐れがあります。
このような理由から、「16度運転」はあくまで軽度の臭い対策や予防策として利用するのが望ましく、強い臭いや長期間続く異臭には、やはり分解洗浄が必要になります。状況に応じて正しい手法を選びましょう。
エアコン掃除したのに臭い悩みは知恵袋で多い相談内容

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インターネット上の掲示板やQ&Aサイト、特に知恵袋では「エアコン掃除したのに臭いが消えない」という相談が数多く寄せられています。
投稿内容を見てみると、ほとんどが「自分で掃除をしたが改善しなかった」「業者に依頼した直後から異臭がするようになった」といった内容が中心です。
これらの質問の共通点は、見た目ではきれいになったにもかかわらず、臭いのトラブルが残っているという点にあります。
実際、目視で確認できる部分(フィルターや外装)を掃除しても、内部のファンや熱交換器、ドレンパンなどに汚れが残っていれば臭いの原因は解消されません。
さらに、知恵袋で多く見られる投稿には次のような傾向があります。
-
掃除後すぐは匂わないが、数日後に臭いが戻る
-
クエン酸や重曹で掃除したが効果がなかった
-
自動お掃除機能付きなのに臭いが出る
-
市販スプレーを使用後に異臭が発生した
これらの問題からわかるのは、自己流の掃除や不十分な対策では、エアコン内部の根本的な汚れにアプローチできないということです。
特にスプレー洗浄は、薬剤が内部に残ってしまうと、湿気との化学反応でかえって臭いの原因になるケースもあります。
知恵袋では、「結局、分解洗浄を依頼して解決した」という回答が多く寄せられています。完全な対処を求める場合には、専門の知識と機材を持つ業者に頼るのが現実的な解決策といえるでしょう。
エアコンクリーニング後が薬品臭いときの考えられる要因

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エアコンクリーニングを業者に依頼した直後、「薬品のような匂いがする」と感じるケースがあります。この薬品臭は、一時的なものとそうでないものの2種類があり、それぞれ対処法が異なります。
まず、クリーニングで使用された洗剤や除菌剤がエアコン内部に微量に残っている場合、運転時の風とともに薬品の臭いが拡散されることがあります。
この状態は比較的よくある現象であり、しばらく送風運転をすることで徐々に臭いは薄れていきます。
一方で、臭いが数日〜数週間経っても消えない場合、次のような原因が考えられます。
-
洗剤の濃度が高すぎて内部に残留している
-
すすぎ作業が不十分で、薬品が多く残った
-
使用された薬品が素材と反応して異臭を放っている
-
ドレンパンやホース内に洗剤成分が滞留している
とくに、価格の安い業者の中には「短時間仕上げ」「すすぎを省略」といったケースもあり、作業の質が臭いの残留に直結することがあります。
また、強力な洗浄剤を使った場合、内部部品と化学反応を起こして刺激臭が残る可能性もあるため注意が必要です。
対処としては、送風運転を長めに行う、室内換気を徹底する、あるいは再度業者に確認し、必要があれば再洗浄してもらうのが良いでしょう。
あらかじめ「無臭タイプの薬剤を使うか」など、業者選定時に確認しておくのもおすすめです。
エアコンクリーニングしたのに酸っぱい臭いが消えないときのおすすめ対策

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- クリーニングで臭いが取れないのはなぜ?
- エアコンの臭いを速攻で消す方法は?
- 賃貸でエアコンクリーニングしても臭いときの対処
- 専門業者でも臭いが残るケースとは
- 室内環境が臭い再発を招くことも
- 配管やドレンパンが原因となることもある
- クリーニングの頻度が足りない可能性について
クリーニングで臭いが取れないのはなぜ?
クリーニングを行ったにもかかわらず、エアコンの臭いが取れないという声は少なくありません。こうした場合、見た目にはきれいになっていても、臭いの原因が取り切れていないことが背景にあります。
その主な理由として、以下のようなケースが考えられます。
原因 | 内容 |
---|---|
分解不足 | 外装やフィルターのみの簡易清掃では、内部の臭い源に届かない |
乾燥不十分 | 洗浄後に送風乾燥が足りず、内部に湿気が残って再びカビが繁殖 |
洗剤残留 | 使用した薬品が残り、化学反応で臭いを発している |
室内環境の問題 | 部屋の湿度やホコリが多く、再汚染しやすい状態にある |
また、クリーニング業者の作業内容によっても差が出ることがあります。例えば、「高圧洗浄」を行っているかどうか、「ドレンパンやファンの分解清掃」が含まれているかで、洗浄の徹底度合いが大きく変わります。
見積もり時には「どこまで分解するか」を必ず確認するようにしましょう。
臭いがどうしても取れないときの対策としては、以下が効果的です。
-
分解洗浄対応の業者を選ぶ
-
使用後に10分程度の送風乾燥を行う習慣をつける
-
定期的に防カビ・抗菌コーティングを利用する
臭いは目に見えないだけに、何が原因なのか突き止めにくい部分でもあります。しかし、原因ごとの対処を整理して実行していくことで、根本的な改善につながります。
エアコンの臭いを速攻で消す方法は?

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エアコンから嫌な臭いがするとき、「今すぐどうにかしたい」と思う場面は少なくありません。来客の直前や、寝る前に臭いが気になったときなど、即効性を求める場面は多くあります。
こうしたときの応急処置として、比較的すぐに試せる方法は次のようなものがあります。
1. フィルターの取り外し・水洗い
最も手軽で効果を感じやすい方法です。埃やカビの元が付着している場合、数分で臭いが和らぐこともあります。
2. 冷房を16度で30分運転してから送風モードに切り替える
内部に溜まったカビや臭いの成分を風とともに吐き出すやり方です。窓を開け、換気しながら行うとより効果的です。
3. アルコールスプレーや消臭スプレーを吸気口周辺に使用する
直接内部に噴射しないよう注意が必要ですが、外側の吸気部分に軽く吹きかけることで、空気の臭いを軽減できます。
4. 市販のエアコン用消臭剤を使用する
スプレータイプやジェルタイプなどがありますが、臭いの程度によっては一時的な効果にとどまることもあります。
ただし、これらは「その場しのぎ」の対策であり、根本的な解決にはなりにくいものです。内部のカビや汚れが原因の場合は、時間の経過とともに再び臭いが発生します。
こうした応急処置を行った後は、フィルター掃除や送風運転の習慣を継続することが、再発防止につながります。根本的に取り除く必要がある場合は、分解洗浄など本格的な対応も検討しましょう。
賃貸でエアコンクリーニングしても臭いときの対処

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賃貸物件に備え付けのエアコンを使用していて、クリーニングをしても臭いが取れないという場合、判断や対処に困ることがあるかもしれません。
とくに、自分の所有物ではないため「勝手に分解していいのか」「費用を負担すべきか」など、迷うポイントも多くあります。
こうした場合の対処方法としては、次の順番で進めるのが一般的です。
1. 管理会社または大家に連絡する
まず確認すべきは、エアコンが「備え付けの設備」として管理されているかどうかです。臭いが明らかに使用に支障をきたすレベルであれば、貸主側が修理・交換・清掃費を負担する可能性があります。
2. クリーニング履歴の有無を確認する
前回のクリーニングが数年前であれば、内部にカビや汚れが蓄積している可能性が高くなります。「前の入居者から引き継いだ臭い」が原因であれば、交渉次第で対応してもらえることもあります。
3. 応急処置を試してみる
管理側の対応に時間がかかる場合、一時的に臭いを軽減する方法を試すのも一つです。フィルター掃除や送風運転、消臭剤の使用などで、ある程度の改善が見込めることがあります。
4. 自費での対応も視野に入れる
どうしても対応してもらえない場合、分解洗浄を自費で依頼するケースもあります。この際は、退去時のトラブルを避けるために、事前に管理会社へ相談し、作業報告書などを残しておくと安心です。
エアコンの臭いは快適な暮らしに大きく影響します。貸主側と丁寧にコミュニケーションを取りながら、費用や対応範囲を明確にして対処することが大切です。
専門業者でも臭いが残るケースとは

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「専門業者にエアコンクリーニングを依頼したのに、臭いが残っている」という声は意外と多く見受けられます。
このようなケースでは、「業者が手抜き工事をしたのでは」と感じるかもしれませんが、必ずしも作業不良が原因とは限りません。
まず考えられるのは、作業範囲の違いです。すべての業者が「完全分解洗浄」に対応しているわけではありません。
外装パネルやフィルターの清掃、簡易的な薬剤噴射だけで終わるサービスもあり、熱交換器や送風ファン、ドレンパンなど、臭いの原因が残りやすい箇所に手が届いていないことがあります。
また、臭いの種類によっては、以下のような要因が関係している場合もあります。
-
配管内部にカビが繁殖している
-
壁の裏側で結露や腐敗が起きている
-
ドレンホースの詰まりが原因で排水が滞っている
-
使用されている薬品が素材に残留し、化学反応を起こしている
さらに、クリーニング後に室内の湿度が高い状態で放置されたことで、数日後にカビが再発してしまうこともあります。こういった場合、業者が悪いとは言い切れず、環境的な要因やメンテナンスの不足が影響している可能性もあります。
臭いが残るケースを減らすためには、以下のような点を事前に確認しておくと安心です。
-
作業内容(分解範囲)はどこまでか
-
使用薬剤の種類と安全性について
-
乾燥や仕上げ工程の有無
-
作業後に保証や再訪問対応があるか
こうした情報を事前に得ることで、満足のいくクリーニングにつながりやすくなります。臭いが再発した際は、作業後すぐに業者へ連絡し、状況を詳しく伝えることで、再洗浄や点検の対応を受けられることもあります。
室内環境が臭い再発を招くことも

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エアコンの臭い対策をしても、しばらくすると再び異臭が発生することがあります。その背景には、室内環境そのものが関係している場合も少なくありません。
つまり、エアコン本体の清掃だけでは臭いの再発を完全に防げないことがあるのです。
たとえば、室内の湿度が高い状態が続くと、エアコン内部が常に結露しやすくなります。
湿気はカビや雑菌の繁殖を促すため、きれいにしたばかりの内部でも短期間で臭いが発生する可能性があります。特に梅雨時や冬の加湿器使用後などは注意が必要です。
さらに、以下のような室内環境も臭いの再発につながる要因になります。
-
換気が不十分で空気がこもりがち
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ペットを飼っていて被毛や臭い成分が舞いやすい
-
キッチンが近く油煙やにおいが室内に残る
-
たばこや芳香剤を頻繁に使用している
これらの空気中の成分がエアコンに吸い込まれることで、フィルターや熱交換器に付着し、蓄積していくことがあります。
そしてその汚れが湿気と混ざることで、酸っぱいような臭いを生み出すのです。
こう考えると、室内環境を整えることもエアコンの臭い対策において非常に重要だといえます。具体的には、以下のような対策が効果的です。
-
部屋の湿度を50%前後に保つ(除湿器の活用もおすすめ)
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週に1〜2回のこまめな換気
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エアコン近くでの調理や喫煙を避ける
-
空気清浄機を併用する
エアコンは空気を循環させる装置である以上、室内の空気の質に大きく左右されます。だからこそ、掃除と同時に「臭いの原因を持ち込まない空間作り」を心がけることが再発防止には欠かせません。
配管やドレンパンが原因となることもある
エアコンの臭いの原因は、本体の内部だけに限られるわけではありません。とくに分解洗浄をしても臭いが消えないケースでは、配管やドレンパンに原因が潜んでいることがあります。
まず、ドレンパンとはエアコン内部で発生した結露水を一時的に受け止めるパーツで、そこからドレンホースを通じて排水される仕組みになっています。
ところが、このドレンパンにホコリやカビ、バクテリアがたまっていると、水と混ざって悪臭を放つ原因になります。
ぬめりや汚れがたまると、時間の経過とともに酸味を帯びた臭いがするようになることも珍しくありません。
さらに、排水用のドレンホースが以下のような状態にあると、臭いが逆流してくることもあります。
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ホース内部が詰まって排水が滞っている
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外部につながる排出口に虫や汚れが付着している
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配管が下り勾配になっておらず、水が逆流している
-
長年清掃されておらずカビの温床となっている
こうした部分は普段目に触れないため見落とされがちですが、エアコンの臭いトラブルを引き起こす代表的な箇所でもあります。
対処法としては、定期的に専門業者によるドレンパンやホースの清掃を依頼するのが安全です。また、応急的には以下の方法も試せます。
-
ドレンホースの先端に洗浄用ポンプを接続して内部の汚れを押し出す
-
排出口のまわりに中性洗剤をつけたブラシで清掃する
-
ドレンパンにたまった水を取り除き、アルコールなどで除菌する
いくら本体を清掃しても臭いが再発する場合は、このような見えない場所に注目してみると、根本的な解決につながる可能性があります。
クリーニングの頻度が足りない可能性について
エアコンの臭いがなかなか解消しないとき、「クリーニングをしたのに」と感じるかもしれません。しかし、その「クリーニングの頻度」自体が足りていないことが原因で、臭いが再発しやすくなっているケースも少なくありません。
一般的に、家庭用エアコンのクリーニングは「1〜2年に1回」が目安とされています。ただし、使用環境によってはそれよりも短いスパンで汚れが蓄積することがあります。たとえば、以下のようなケースです。
-
冷暖房を1年中使っている
-
ペットがいる家庭で抜け毛が多い
-
キッチン近くで油汚れが付きやすい
-
花粉やホコリが多い地域に住んでいる
このような環境では、半年〜1年でエアコン内部が汚れてしまうことがあり、年に1回のクリーニングでも不十分になる場合があります。
また、見た目がきれいでも、内部のファンや熱交換器には目に見えないカビや菌が残っていることがあります。
臭いの原因はこうした目に見えないレベルの汚れにあるため、使用状況に応じてクリーニング頻度を見直すことが大切です。
以下は、使用頻度別のクリーニング推奨目安です。
使用頻度 | クリーニング目安 |
---|---|
年間を通じて毎日使用 | 6か月〜1年に1回 |
夏と冬に使用(冷暖房併用) | 1年に1回 |
夏だけ使用(冷房中心) | 1年〜2年に1回 |
このように、エアコンの使用実態に合わせた適切な頻度でメンテナンスを行うことで、臭いの再発やトラブルを防ぎやすくなります。
掃除のタイミングに迷ったときは、春または秋などの「使用が落ち着いた時期」に実施するのがおすすめです。
エアコンクリーニングしたのに酸っぱい臭いが残る原因と対処のまとめ
- 洗浄後に薬剤が残留して酸化し臭いが発生する
- 内部の乾燥不足でカビや雑菌が再繁殖する
- フィンやドレンパンに汚れが残っている可能性がある
- 自力での掃除では内部の奥まで洗浄できない
- 稼働直後のみ臭うのは結露や湿気が原因のことが多い
- 湿気とホコリが混ざることで酸っぱい臭いが生じる
- 使用環境の変化が急な臭いの原因になることもある
- 薬品臭が残るのはすすぎ不足や薬剤の反応が原因
- 配管やドレンホースが詰まって臭いが逆流する場合がある
- 室内の湿度や空気の質が臭い再発に影響する
- 専門業者でも分解範囲が不十分だと臭いが残ることがある
- 臭い対策には送風運転や定期的な換気が有効
- 16度運転は軽度の臭い対策として一時的に有効
- 使用頻度が高い家庭では年1回以上のクリーニングが望ましい
- 賃貸では管理会社と相談して対応方法を明確にすることが必要
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